書評/新聞記事 検索  図書新聞は、毎週土曜日書店発売、定期購読も承ります

【重要なお知らせ】お問い合わせフォーム故障中につき、直接メール(koudoku@toshoshimbun.com)かお電話にてバックナンバー・定期購読の御注文をお願い致します。



本書の美しさは、容易に見透かせぬ台湾の深淵の美しさに通じる──台湾時代の島田の追体験から、台湾における日本語文学の最盛期がよみがえる 大東和重
鏡に映る向こう傷──ルジャンドルが高校生に語った講演をベースに、その内容を注釈し、より詳しく敷衍した補遺で構成される 山城むつみ
広津和郎・桃子の知られざる側面──著者と和郎・桃子との交流の日々は、全人生に直接照りかえるものとして、深い意味をもつことになった 倉橋健一
西洋文化のいわば贅沢さを内部化し、小さな己れを超えた男──ブルジョア趣味・指向ではなく、すべては「ノーブレス・オブリージュ」のために 中堂高志
ベンヤミンの思考の始まりを直接に、そのまま繰り返しなぞろうとする──「生」と「破局」を同じ一つの事象の中に、対立するもの同士としてではなく認める若きベンヤミン 大宮勘一郎
若手人類学者が解読する「マオリ運動」動態史──台湾原住民族運動の先達とみなされるマオリの権利回復・獲得運動を記述する 山本芳美
ヒューリスティックな価値判断の罠──「思い違い」についての本格的な心理学的解明 山田宏明
深刻な現代的なテーマを扱うが、読後感はさわやかな魅力的な小説──人間の残酷な心にも最後には、美しい薄い覆いがさらりとかけられる 森さち子
キリスト教とイスラームの聖典の文献学的比較──該博と堅実な考証に基づく知見に益するところの多い好著 竹内裕
全国隈なく配置された、実に贅沢な桜案内──歴史時間とでもいうべきものが桜の樹木にはある 植田隆
文化財還収運動にみる亡国の悲しみと民族的自尊心──日韓朝100年の歴史を経てなお問われる植民地支配の清算 荒井信一
目指すべき社会主義は何に基本的な価値・規範を置くべきなのか──「法の下での平等」は、社会主義社会において重要な統治形態である 岡田卓己
きわめて不満の少ない、使い勝手のいい教科書──美学的映画学からは意識的に距離をおこうとしている 藤井仁子
無謀なスタイリスト──「テキストの擬態」に身を委ねさえすれば、言葉は勝手に増殖して最後には作品の形をとっていく 堀江敏幸
映画の魅力を引き出し、国家・文化・民族間の葛藤・折衝を浮上させる──映画に内包される可視・不可視の亀裂・断層を示す論述は巧みで明晰 十重田裕一
「ゲルニカ」は現代の黙示録──ピカソは「ゲルニカ」を全身全霊をかたむけて描いた 川成洋
逆境をはね返す熱情の渦が立ちのぼる──研究者だけでなく、詩人・歌人・小説家たちの口から、大胆で思い切った文化論が次々と飛び出してくる 島内景二
「クラウド化する社会運動」と現在のデモを位置づける──自ら積極的に現場に身を投じてその熱気を伝えようとするライヴ感を持つ 毛利嘉孝
東ドイツ出身の著者が西側の見方を越えて、壁の向こうの日常生活をふりかえる──オスタルギー(東独ノスタルジー)で東ドイツへ回帰する人びとの事情を解き明かす 高田広行
代表制民主主義に関する根本的な問いに正面から答えようとした好著――改革や乗り越えの対象とされてきた五五年体制という戦後レジームの再評価を促す 辻由希








リンクサイト
サイト限定連載

図書新聞出版
  最新刊
『新宿センチメンタル・ジャーニー』
『山・自然探究――紀行・エッセイ・評論集』
『【新版】クリストとジャンヌ=クロード ライフ=ワークス=プロジェクト』
書店別 週間ベストセラーズ
■東京■東京堂書店様調べ
1位 マチズモを削り取れ
(武田砂鉄)
2位 喫茶店で松本隆さんから聞いたこと
(山下賢二)
3位 古くて素敵なクラシック・レコードたち
(村上春樹)
■新潟■萬松堂様調べ
1位 老いる意味
(森村誠一)
2位 老いの福袋
(樋口恵子)
3位 もうだまされない
新型コロナの大誤解
(西村秀一)

取扱い書店企業概要プライバシーポリシー利用規約