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評者◆秋竜山
漫画本しか読んでいない、の巻
No.3571 ・ 2022年12月17日




■ある日のことでございます。父がボクに、「おまえは本を読んだことがあるか」と、ききました。ボクは、「あるにきまってるだろ」と、いいました。すると、そばにいた母も「私も読んだことがあるわよ」と、いいました。すると、そばにいた、おとなりのおばさんがいいました。「私だって読んだわよ」と、ね。すると、「それはよかった」と、父がいいました。すると、母が、「私は漫画だからね」と、いいました。すると、「読んでいるけど」と、いいました。「読んでいるけど漫画だからね」と、いいました。そしてみんなで大笑いしました。
 養老孟司『バカの壁』(新潮新書、本体七八〇円)では、
 〈第一章 「バカの壁」とは何か
 ――「話せばわかる」は大嘘
 ――「わかっている」という怖さ
 ――科学には反証が必要
 ――確実なことは何か
 第二章 脳の中の係数
 ――脳の中の入出力
 ――無限大は原理主義
 第三章 「個性を伸ばせ」という欺瞞
 ――共通了解と強制了解
 ――個性ゆたかな精神病患者
 第四章 万物流転、情報不変
 ――私は私、ではない
 ――自己の情報化
 ――『平家物語』と『方丈記』
 ――「君子豹変」は悪口か
 ――「知る」と「死ぬ」
 ――武士に二言はない
 第五章 無意識・身体・共同体
 ――「身体」を忘れた日本人
 ――大人は不健康
 ――共同体の崩壊
 ――三分の一は無意識
 第六章 バカの脳
 ――賢い脳、バカな脳
 ――意外に鈍い脳の神経
 ――キレる脳
 第七章 教育の怪しさ
 ――インチキ自然教育
 ――でもしか先生
 ――「退学」の本当の意味
 ――身体を動かせ
 ――育てにくい子供
 第八章 一元論を超えて
 ――合理化の末路
 ――オバサンは元気
 ――神より人間
 ――百姓の強さ〉(本書より)
 サア、困ったぞ、ボクは本を読んでも漫画本しか読んでいない。すると父と母がいった。「そんなことは、ちっとも心配ないのよ」。そして、三人で大笑いしたのでした。







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