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評者◆対談 酒井隆史×信友建志
支配層は張子の虎か
統治不能社会――権威主義的ネオリベラル主義の系譜学
グレゴワール・シャマユー著、信友建志訳
No.3556 ・ 2022年08月27日




■「フーコーの再来」などとも言われ、『ドローンの哲学』など、現代とも切り結ぶテーマを追究するフランスの思想史家、グレゴワール・シャマユーの『統治不能社会――権威主義的ネオリベラル主義の系譜学』が、信友建志氏の翻訳により明石書店から刊行された。これを機に、訳者の信友氏と、本邦訳書に帯文を寄せた酒井隆史氏に対談していただいた。(対談日・6月23日、Zoomにて。須藤巧・本紙編集)


■フーコーの系譜学の延長上で追究

酒井 グレゴワール・シャマユーという名をはじめて知ったのは、まさにこの『統治不能社会』の公刊でした。わたしの『自由論』を河出書房新社から二〇一九年に文庫化するときに、このかんのネオリベラリズム論の膨大な蓄積にあらためてあたりました。気づいたのですが、思想史的研究においてネオリベラリズム論は目ざましく進んでいました。イギリスの社会学者コリン・クラウチに「ネオリベラリズムの奇妙な不死」(The strange non‐death of neoliberalism)という有名な言葉があるのですが(本のタイトルにもなっています)、どれほど失敗しようが、どれほど欠陥があきらかになろうが、どれほど約束を裏切ろうが、ネオリベラリズムは死なない。とりわけ二〇〇八年以降、金融危機によっ...







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