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評者◆秋竜山
人間だけの笑いとは、の巻
No.3501 ・ 2021年06月26日
■竹内薫著、嵯峨野功一構成『教養バカ――わかりやすく説明できる人だけが生き残る』(SB新書、本体八〇〇円)では、
〈あなたが人の話を聞いたり、本やウェブサイトを読んでいて「わかった!」と思うのはどんな瞬間でしょうか。「わかった!」と感じる瞬間、脳の中で何かが起きているはずですよね。様々な研究結果があり、とらえ方や考え方も人それぞれでしょう。しかし、サイエンス作家として、文系・理系の話にふれ、多数のわかりやすい人たちと接してきた、私の解釈はこうです。「頭の中に「絵」が浮かび上がった瞬間に、人はわかった! と感じる」。「ん? 意味がわからない……」「?」マークが浮かんだかもしれません。(略)〉(本書より) この文章を読んだ時、私は「そーいうものか」と、わかりました。が、次の瞬間、わからないことだらけである。「脳」についてである。「脳」に「絵」が浮かび上がった瞬間とは、どのようなことだろうかということだ。脳にどのようにして絵が浮かぶのだろうか。脳が絵というものをどのようにしてとらえるのだろうか。絵があるから、紙に描いたような絵が浮かび上がるのだろうか。そして、その浮かび上がった絵を画面で見ることができるのだろうか。そして、脳は「わかった」と、瞬間的に感じるのだろうか。「そーいうものです」と、いわれ「そーいうものですか」と、答えるしかない。わからないままにである。 〈人間は記号を扱う生き物です。記号には、ひらがなや漢字、アルファベットなどの文字はもちろん、数字や音符も含まれます。地球上の生き物の中で、記号を駆使してコミュニケーションできるのは人間だけ。記号は、長い年月をかけて改良してきた便利な道具なのです。〉(本書より) 記号で有名なのは〈矢印〉だろう。世界共通の人類の考えだした記号である。この矢印の記号を見ると、人間である以上、その矢印の方角に眼をやる。人類共通マンガとして〈矢印マンガ〉と、いうジャンルがあるくらいだ。矢印の方角に眼を向けることによってうまれる笑いがマンガである。この笑いは人間だけのものである。矢印の意味がわかる人間だけにしかわからないだろう。たとえば、猿が矢印を見て、その矢印の方向に眼をむけて、そのしめしてある矢印の方向に歩き出したとしたら、別の笑いである。一度見たいのは自分の脳に浮かんだ絵を、画像として見てみたいということである。 〈コミュニケーションは相手に伝わらないと意味がありません。それなのに、多くの人は、相手が上手に絵を描く手助けを怠っています。「大工と話すときは大工の言葉を使え」古代ギリシャの哲学者ソクラテスが残したといわれる言葉です。何かを伝えたいと思ったら、まずは相手が「絵」を描けるように伝えないといけません。〉(本書より) 手っ取り早い例としては言葉をやめて、すべて絵にすればよいわけだ。そーいうことになる、「どーも私は、絵が下手くそだから」。絵が下手であったら、その絵を言葉で説明すればよいだろう。「どーも、私は、その説明を言葉でするとなると……」。それは困ったものだ。漫画家は喜んだ。外国語は喋れなくても漫画に描けばいい。そして、初めて海外旅行した時、自分の漫画をたよった。その漫画が外国人に伝わらなかった時、ショックは大きかった。漫画家である以上、相手を笑わせなければいかんと、描いたのであるが、相手はクスリとも笑わなかっただけのことであった。 |
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