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評者◆秋竜山
笑うのはいいことである、の巻
No.3278 ・ 2016年11月12日
■主婦の友社編『賢い人だと思われる四字熟語辞典』(主婦の友社、本体一〇〇〇円)では、この四字熟語辞典を利用すれば賢い人だと思われるだろうから、ドンドン使うべきでしょう!! と、いうことだろう。賢くなくても賢く思われたいのが人情というものだ。「へー!! すごい、そんな四字熟語を知っているのか。もしかすると、彼は馬鹿どころか利口者かもしれない」と、相手の目が変わるかもしれない。日本人は、きわめて四字熟語に弱い。なぜならば、四字がむずかしい言葉によって成りたっているからだ。これがもし、ひらがなであったら、あまり相手にしないかもしれない。まどわされているのか。で、あったとしても、四字熟語が言葉の中にはいると、とたんに只の言葉でなくなる。要するに言葉が偉そうになってくるのである。はったりか。
〈雨栗日柿〉と、いう四字熟語をごぞんじだろうか。わかったような、わからんような。〈あまぐりひがき〉と、した場合とくらべてみるとよくわかる。 〈雨栗日柿 ☆天候に一喜一憂してはいけない。――雨が多く降る年は栗がよく実り、晴れの日が多く日照時間が長い年は柿がよく実るという意。転じて天候に一喜一憂してはいけないことのたとえ。(用例)世の中は雨栗日柿、長い目で見ようよ。〉(本書より) 幾日も雨のない日が続いた。ボヤいたりグチをいったりしあう。そんな時、わけ知りのような人物が「雨栗日柿といいます。長い目で見ましょうよ」。なんの意味か、相手にはわからないだろう。そして、その相手に対して「この意味はですねぇ」なんて解説したとする。四コママンガを見せつけられて、このマンガの意味がわからないだろうと、マンガの説明をして、し終わって。「さあ!! 笑ってください」と、いうようなものである。笑えるわけがない。 〈一笑千金〉という四字熟語がある。これも、わかってないのが多いかもしれない。笑いは千金の価値がある!! と、いうようにも解釈できるような気もする。たしかに、そうであるが、もっと正しい答えがある。〈一笑〉を〈美人が笑えば〉と解釈しなければならない。どこにも美人などと書かれていない。――一笑は軽く笑う。千金は大きな価値があること。美しい女性が少し笑うだけで千金に値する、という意味である。〈記者会見で女優の一笑千金の笑顔に全員が見とれてしまった。〉要するに、美人の笑いでなくてはいけないということである。美人―不美人。笑いの差別ではないか。私は、どちらの笑いも美しいと思える。サテ、どのように笑うかだ。〈少し笑う〉と、ある。沢山笑うとはどこにもいっていない。少し笑うとは、どのような笑いであろうか。「オホホ……」か「ウフフ」か。よくテレビなどで、美人が、画面いっぱいの大口を開けて、「ガハハハ」と笑ったりする。これぞ、テレビ文化だといわんばかりである。昔の女性は、そんな笑いは一人もしなかった(と、思う)。よく、考えてみると、〈一笑千金〉の意味も現代的かもしれない。美人がガハハ……と大口で笑えば千金の価値があるということかもしれない。いずれにせよ、笑うということはよいことである。 |
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