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評者◆ベイベー関根
作・山本英夫 vs 画・池上遼一! 物語は、ヤクザ vs 透明人間!?
アダムとイブ 第一巻
作・山本英夫,画・池上遼一
No.3260 ・ 2016年06月25日
■前回のぼやきの続きだけどさー、マンガのシュリンクっていまどこでもやってるじゃん? それだと立ち読みができないから、試し読み用の小冊子作ったりするじゃんかさー。だけど、それができない本もあるじゃんよ。そうすると、あんまり知られてないけど面白いマンガを探してる人にとってはけっこうツラいんだよねー。長年マンガを読んできたから、面白そうかどうかはカバーを見ればだいたいわかるけど、中には「これは面白くなさそうだなー、だけど面白いかもしれないぞ、面白かったらどうしよう? マンガの新しい可能性を捨ててしまうことになっちゃうかもしれないやん!?」と、清水の舞台から飛び降りるつもりでその本を買って……やっぱりつまんなかったときの、金をドブに捨てた感ね、たまらんものがあるよ。シュリンクをするにしても、本屋さんが商品保護のためにやるっていうんだったらまだわかるけど、版元(前回参照)が出荷時にそれやっちゃっていいのかね? 中身読まれないで買うかどうか判断してもらえばいいんです、ってこと? それでホントにいいのかよー。納得いかん……。
今回はそういういまイチ身体に力入んない感じに喝を入れるマンガを取り上げるぜ。作・山本英夫/画・池上遼一『アダムとイブ』だ! 池上遼一先生といえば、いまやアジアのコミックファンの憧れ。『クライングフリーマン』! 『サンクチュアリ』! ビシッとした人体描写に男の世界の物語がばっちりハマり、全アジアの男が勃った! 女は濡れた! てな感じだが、若き日の池上先生が水木プロで腕を磨き、つげ義春とも交流をもち、『ガロ』発表の初期作品では青春の悶々を内省的に描いていた、のみならず、池上先生の叙情的なタッチに変更を迫ったのが、『スパイダーマン』日本版の仕事だったってのが、なんかすごい面白いと思うんだよなー。 その池上先生が、小池一夫、武論尊、史村翔といった原作者群から離れて今回組んだのは、なんと『殺し屋1』『ホムンクルス』で大人気のマンガ家、山本英夫! これはスキャンダラスだなー。どちらにとっても新境地を踏み出した異色作になってると思うだす! 秘密の場所で開かれる若いヤクザたちの会合。彼らは衰退しつつあるヤクザ社会を蘇生させるべく集まった精鋭たちだが、同時に視覚、聴覚などを研ぎ澄ました五感のエリートでもある。だが、その酒宴に男女二対の靴が忍び込む。透明人間のヒットマンふたりが彼らを殺しにやってきたのだ……! 話は山本英夫だけに、妙に間延びした感もあるんだけど、いやこれは面白い! ふたりの透明人間が「アダムとイブ」ってことだと思うんだけど、それが人間の感覚(肉体)と張り合うという構図は哲学的にいうと……と展開するつもりが、前半で道草しすぎて紙数が尽きちゃった、この続きはまたどっかで! |
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