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評者◆秋竜山
2秒のひらめきが大切、の巻
No.3132 ・ 2013年11月02日




■築山節『脳が加速する3つの習慣』(宝島社、本体一二〇〇円)で、〈頭がいいとはどのようなことか?〉という項目があり、ハテ? と考えた。「いったい、どーいうことなんだ。どー答えたらいいんだ」。頭がいい、ということといったら、頭が悪いということも一緒に連想する。そして、「自分は、どーなんだ」。誰も自分が特別頭がいいとは思っていない。そして、悪いとも思ってないだろう。ほどほどの頭のよさだろう……とは、思っている。いや、思いたい。みんな、そんなものだと思う。ケンソンではないが、「俺って、頭が悪いからなァ……」と、いう。「そうだね」と、相手にいわれたら、「なんだと、このヤロー」と、なってしまうだろう。「俺って頭がいいからなァー」なんて、いうと、笑われてしまう。「俺って頭が悪いからなァ……」とはいうが、「俺って脳が悪いからなァ……」とはいわない。頭といえば脳のことだろう。脳といえば頭をさしていうだろう。「お前って頭が悪いからなァ」と、いわれて腹がたつが、「お前って脳が悪いからなァ」と、いわれたら腹のたつどころのさわぎではない。
 〈脳について研究を進めてきたなかで、私はこれまでに何度も、「頭がいいとはどのようなことか?」と質問されたことがあります。ここでまとめておこうと思います。次の3つが揃うと頭のいい人として扱われると思われます。
 1、知識量が多い
 2、論理的思考ができる
 3、発想、ひらめきの優れている人
 どれにも異論はないのではないかと思います。〉(本書より)
 残念ながら自分には、あてはまらないようである。もし、「オッ!! これは、俺そのものである」と、思えた人がいたとしたら、やっぱり、その人は頭のいい人なんだろうか。これは、自分で定めるものか、他人に定めてもらうものなのか。自分で、「俺は、頭のいい人の部類にはいる」なんていうと、笑われてしまうだろう。
 〈19世紀末から20世紀にかけて活躍したドイツの軍人、ハンス・フォン・ゼークト将軍が次のような言葉を述べています。‐世の中では、「勤勉でバカな奴がいちばん使えない」。〉(本書より)
 よく、わかるなァ!! と、誰もが思うだろうという言葉である。
 〈さらには、次のような話も残してます。‐人間は大きく4種類に大別できる。
 1、勤勉で頭の良い奴
 2、怠け者で頭の良い奴
 3、怠け者で頭の悪い奴
 4、勤勉で頭の悪い奴〉(本書より)
 まるで、マンガをみているようだ。こういうのが人間であるというのだ。そして、「自分は、どれにあてはまるのだろうか?」なんて考えるのは、これはバカの部類だろう。「自分、どれにもあてはまらない」なんて、思う人も、バカである。
 〈マルコ・グラッドウェル氏は著書の中で、物事に直面したとき、なんとなく頭に浮かんだ最初の2秒のひらめきが、他のどんな思考よりも本質を見抜いている場合があるというのです。〉(本書より)
 直感力のひとつの説明だという。「ヨシ!! これから最初の2秒のひらめきを大切にしよう」と、思っても、ひらめかなかったら、どーしましょう。







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