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評者◆巽孝之×土田知則
言葉、この不可解なもの──ド・マンを正面から読み直す好機が訪れた
読むことのアレゴリー――ルソー、ニーチェ、リルケ、プルーストにおける比喩的言語
ポール・ド・マン著、土田知則訳
ポール・ド・マン――言語の不可能性、倫理の可能性
土田知則
No.3101 ・ 2013年03月09日




▼「脱構築批評」を打ち立て、文学研究にとどまらず哲学や思想に大きな影響を与えた点でジャック・デリダと並び称される、ポール・ド・マンの主著『読むことのアレゴリー』がついに邦訳された。同時に、訳者である土田知則氏のド・マン論『ポール・ド・マン』も刊行されている。去る2月6日、東京・神田神保町の東京堂書店において、一貫してド・マンを基礎に理論構築してきたアメリカ文学者の巽孝之氏と、土田氏のトークセッション「ポール・ド・マン・ルネサンスのために」が開催された。その一部をここに収録する。(編集部)

◆ナチ問題と詐欺――ド・マンの暗い過去

土田 私がド・マンを読むようになった理由の一つに、言葉の問題があります。言葉がこれほど奇妙なものだということを、私に教えてくれたのがド・マンだったんです。言葉は一筋縄ではいきません。オドロオドロしく、合理的な思考の枠になかなかうまく収まってくれません。ですが、このことは今まであまりはっきりと言われてこなかった。それを指摘すると、学問にならないと言われ、弾かれてしまいますから。ですが、ド・マンは私に、まさにそうした視点を許容する思想を提示してくれたのです。
 それから二十数年、ド・マンの著作をこつこつと読んできましたが、今度まとめた『ポール・ド・マン――言...







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