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評者◆祐太郎
お尻の拭き方、知っていますか?
洗浄便座は危ないの?
倉田正
No.3100 ・ 2013年03月02日




●選評:どんな文章も出だしの一文は肝心です。今回寄せられた三本は、どれも一文目から読者の関心を引きつけ、ぐいぐいと先を読ませる力強さがありました。
中でも裕太郎さんの文章には読者を楽しませようとする豊富なサービス精神が感じられます。選書のセンスが魅力的だったこともあり、今回の一本とさせていただきました。
次選レビュアー:はにぃ〈『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(新潮社)〉、kurara〈『お父さん、牛になる』(福音館書店)〉

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 お尻の拭き方ってちゃんと習っていないですよね。「紙で拭く」までは分かっても、多分、拭き方は千差万別。まさにブラックボックス。さらに洗浄便座の普及であの密室空間はますます多様性に富んできました。そんな今の日本に肛門科医師が警鐘の本を出しました。
 まず、お尻を拭くとは何なのか? ウンコを拭き取ると思っている人、残念ながら不正解です。「お尻を拭く=肛門の脱出とむくみを戻す」が正解です。ウンコを拭くのはその前の前段階に過ぎません。この本では、ウンコは軽くつまんで取り、肛門周りにちょっとぐらい残ってもいいそうです(肛門自体はバイキンに強い)。ゴシゴシ吹いてしまうと、肛門周りの皮膚を傷つけててしまい、さらにバイキンだらけのウンコを薄く広く広げてしまい、体内にバイキンを入れてしまうそうです。
 そんなお尻の拭き方以上に著者が警鐘を鳴らしているのが過剰な洗浄便座使用。強い水圧でお尻周りを洗い続けると肛門周りの肛門上皮の皮脂が落ちて傷をつけてしまう。修復しようとカサブタをつくっても水圧ではがされ、どんどん悪化していきます。特に肛門の中(直腸)まで洗おうとすると肛門の中の粘膜部分をどんどん傷つけ、固くなり伸縮性を失っていきます。伸縮性を失うと、便秘をしやすくなるとともに傷つけられることから立派な痔が形成されることもあります。
 それ以上に怖いのが、汚物で汚れた洗浄ノズルを通して他人のバイキンがやってくることです。結果的に、性行為を伴わない性感染症を招いているようです。さらに、膣や尿道にまで達することで女性を中心にいろんな病気を引き起こしているそうです。
 さらに、洗浄便座との関連性は証明されていませんが、致死率10~50%という「フルニエ症候群(壊疽性筋膜炎)」が増えているそうです。
 洗浄は3秒ぐらいで十分だそうです。みなさん気をつけましょう。
 ぜひみなさんんもご一読して、正しいお尻の拭き方を学びましょう!







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