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評者◆熊谷達也
信じて、生きろ──開拓者たちのしたたかさや自然観から、今、何を学ぶか
光降る丘
熊谷達也
No.3088 ・ 2012年12月01日




▼生きる力とは何なのだろうか。風雨に倒れぬ肉体か、逆境に負けぬ精神か、困難をくぐり抜ける知恵か――。まさに「無」から始まった開拓村を描いた小説『光降る丘』は、生きる力が金を稼ぐ能力に集約されてしまう現代にあって、真正面からの問い直しを迫ってくるかのようだ。著者の熊谷氏に、本作そして今後の創作活動について語っていただいた。(東京・飯田橋にて。聞き手・鎗田淳〔本紙編集〕)


◎岩手・宮城内陸地震の被災地を舞台に

 ――この小説の舞台は宮城・岩手・秋田の三県にまたがる栗駒山の中腹にある開拓村です。3・11の三年前、二〇〇八年に栗駒山で起きた岩手・宮城内陸地震を題材として取り上げたのはなぜだったのでしょうか。
熊谷 「家の光」で連載小説としてスタートしたのが二〇〇九年の五月でした。その半年くらい前にどういう連載にするかの打ち合わせをしていたんです。岩手・宮城内陸地震からまだ間もない頃ですから、生々しい出来事でした。「家の光」の編集部は、この『光降る丘』のモデルになった宮城県栗原市の耕英地区も以前から取材していたようで、そこについて書かないかという提案をされました。地震災害で注目を受けていたこともありますが、耕英地区は戦後、あちこちの開拓村が開拓に失敗して消えていく中で今まで生き残った地...







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