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評者◆青木 理
「ブン屋」の矜持──本田作品から立ち上がってくる無頼の匂い
私戦
本田靖春
No.3083 ・ 2012年10月27日




▼中韓両国と日本のあいだで領土ナショナリズムが強まり、政治対立が深刻化している。そんななか、一九六八年に静岡の寸又峡温泉に立てこもって在日朝鮮人差別に対する謝罪を要求した、金嬉老の半生をえがいたノンフィクション、本田靖春『私戦』(河出書房新社)が復刊・文庫化された。解説を執筆したジャーナリストで、日韓・日朝問題に詳しく、3・11以後のメディアについても活発に発言する青木理氏に、本書を手がかりに話をうかがった。(インタビュー日・9月25日、東京・広尾にて。聞き手・米田綱路〔本紙編集〕)

◎拗ね者の立ち位置で見る

 ――本田靖春は読売新聞を辞めてフリーになったとき、いずれ果たさなければいけない課題が二つ残されたと、『私戦』の最後に書いています。その課題とは「新聞」と「在日朝鮮人」ですが、『私戦』は後者の課題に取り組んだノンフィクション作品です。青木さんは共同通信のソウル特派員として、韓国をはじめ北朝鮮の地方都市にまで足を踏み入れた、数少ない日本人ジャーナリストの一人です。とりわけ3・11以降は、メディアの原発事故報道などについても活発に発言されていますが、本田さんの課題だった「新聞」をメディアと置き換え、「在日朝鮮人」を朝鮮半島および日韓・日朝関係と置き換えれば、青木さんが取り組...







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