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評者◆渡邉大輔×三浦哲哉
未知なる映画史が始まる──運動の中で一気に読み切る絶対的に新しい映画的快楽
サスペンス映画史
三浦哲哉
No.3079 ・ 2012年09月22日




▼サスペンス映画の魅力をここまで「稠密」に語り尽くした書物がかつてあっただろうか。明晰な筆致と圧倒的な速度で、黎明期から現代までの歴史をひも解いた『サスペンス映画史』(みすず書房)の比類なさについて、著者の三浦哲哉氏と、映画研究者・批評家の渡邉大輔氏に対談していただいた。(対談日・8月23日、東京・神田神保町にて)


◎クリストファー・ノーランに見る「相対的な新しさ」

三浦 クリストファー・ノーランの『ダークナイト ライジング』が公開されましたが、僕にとって彼は気になる反面、これでいいのかという疑問を持ってしまう作り手です。『サスペンス映画史』では、ヒッチコック以降の、映画そのものが解体していく流れの中の代表的な若手としてノーランを挙げています。映画の種明かしをしつつ、箱庭的な精巧なセットを使い、メイキングそのものが映画になってしまったようなところがあります。「キューブリックが好き」と公言して、実際、作り物としての映画をケレン味たっぷりに誇示してみせるところなど、映画好きの気持ちを刺激する部分があることは分かりますが、あざといというか、有無を言わせず持っていかれる力を感じたことはあまりないんです。
渡邉 「俺、頭いいだろ?」って感じで映画を作っていますよね(笑)。それが鼻に...







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