▼全国東宝系にて公開中の『アナザー　Another』。若手の最注目株である山崎賢人と橋本愛の共演でおくる、謎に満ちた学園ホラーだ。ミステリ作家で原作者の綾辻行人氏と監督の古澤健氏の二人に、映画の魅力からマニアックなホラー談義まで幅広く語っていただいた。（対談日・７月１６日、東京ジョイポリスにて。〔馬渡元喜・本紙〕）

▼ストーリー紹介
山間の地方都市・夜見山市に転居してきた中学生の榊原恒一（山崎賢人）。新学期早々に気胸が原因で入院、そこで謎の美少女と出会う。退院した恒一が転入生として仲間入りした三年三組には、その彼女・見崎鳴（橋本愛）がいた。しかし不思議なことにクラスメイトは、彼女の存在に気づいていないように振る舞っている。雰囲気に違和感を覚える恒一。そんな中、クラスの周辺で凄惨な死を遂げる不可解な〈現象〉が次々と起こり始める……。


◎原作の精神をいかに映画化するか

　――映画『アナザー　Another』（以下『アナザー』）は、予想以上にホラー映画であるということと、原作は文庫上下巻の大作ですが、きっちり二時間以内の作品に仕上がっていることに驚きました。まずは原作者である綾辻さんに、映画をご覧になった感想をお聞きしたいと思います。
綾辻　古澤監督と初めてお会いしたのはおととしの九月でしたか...






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