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評者◆川崎誠
野村恭史を駁す
No.3069 ・ 2012年07月07日




『図書新聞』(2011.12.24)掲載の野村恭史「ウィトゲンシュタインのテクストの、特異な「対応」づけ ウィトゲンシュタインの「矜持」を裏切ることになるのでは?」は、拙著『言語哲学への新視角-ウィトゲンシュタインはソシュールを読んだ!-』(理想社、2011年)への書評である。否、論難である。よって以下にこれを駁す。
第一。野村曰く、拙著はウィトゲンシュタインのテキストとソシュール・ヘーゲル・マルクス等のテキストを≪思想的文脈も伝統的文脈もほぼまったく考慮せずに、いきなり「対応」づける≫が、これは≪方法論の不在≫である、云々。だが『哲学探究』の次の一節はどうか(無用の論難を避けるべく、本駁論での引用は大修館版を借用する)。
234 しかし、われわれはまた、ふだんやるように(みんなが一致する等)計算しながら、なおその各段階で、魔力に導かれているかのように規則に導かれているという感じをもち、おそらくは自分たちが一致することに驚く、といったしかたで計算することができないだろうか。(神にそうした一致を感謝しながら。)
ここで「一致することの驚き」は「神に感謝する」までに深い。「魔力に導かれているかのような一致」とは、≪文脈の考慮≫なる人知を超えて≪いきなり≫見出されよう。するとこれも≪方法論の不在≫のはず。野...







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