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評者◆矢部史郎
セシウム134を検出せよ――「3・12」を、「東京電力公害事件」として明確に立ち上げるために:矢部史郎氏インタビュー『3・12の思想』をめぐって
3・12の思想
矢部史郎
No.3062 ・ 2012年05月19日




 今年の三月一二日に、『3・12の思想』(以文社)という非常に挑発的なタイトルの本が出版された。世の多くが「3・11」と言っているときに、あえて「3・12」の思想なのだ、と述べた著者の矢部史郎氏に話を聞いた。(須藤巧〔本紙編集〕)

◎なぜセシウム134を
検出しなければならないか
 ――矢部さんは、昨年の三月一二日の朝に東京を離れ、その後名古屋に居を構え、放射能計測運動を開始されたということですが、まずは本書のコンセプトについてお話しいただけますか。
矢部 タイトルが『3・12の思想』で、帯文には「3・11ではない、3・12の話をしよう」と記してあるとおり、この本は「3・11」という問題設定に対する批判を含んでいて、その陰に隠されようとしている「3・12」の諸問題を扱おうとしています。この一年間、非常に多くの人々が、さまざまな活動や運動をやってきた。しかしその具体的なところを見ると、何のためにどう動くのかというところで、人々の態度が大きく二つに分かれていったんだと思います。
 ひとつは、三月一一日の地震・津波災害に対し現地に向かって救援をしよう、という方向性。そしてもうひとつは、三月一二日に起きた原発の爆発とその後の放射能の拡散に対して、自身を放射能被害からいかに守るかという...







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