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評者◆冨原眞弓
特集 ヴェイユの世界:「独房」を越える自由――新訳・未邦訳の論文から浮かび上がる、ヴェイユ思想の全体像
シモーヌ・ヴェイユ選集 I
シモーヌ・ヴェイユ著、冨原真弓訳
No.3055 ・ 2012年03月24日
シモーヌ・ヴェイユ研究で知られる冨原眞弓氏の個人訳とセレクションからなる、『シモーヌ・ヴェイユ選集』全三巻(みすず書房)の刊行が始まった。新訳だけでなく、未邦訳の論文も多く収録され、没後七〇年を前に、ヴェイユ思想の全体像を見直す契機となる画期的な選集である。先ごろ刊行された第Ⅰ巻『初期論集』を手がかりに、冨原氏に話をうかがった。(2月9日、東京・世田谷にて。聞き手・馬渡元喜/米田綱路〔本紙編集〕)
▼冨原眞弓(とみはら・まゆみ氏=一九五四年生まれ。ソルボンヌ大学大学院修了。哲学博士。現在、聖心女子大学哲学科教授。著書に『シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話』(青土社)、『シモーヌ・ヴェイユ』(岩波書店)、『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』(青土社)など、訳書にシモーヌ・ヴェイユ『カイエ3・4』『ギリシアの泉』『ヴェイユの言葉』(以上、みすず書房)、『自由と社会的抑圧』『根をもつこと 上・下』(以上、岩波文庫)などがある。 ◎スピノザへの深い理解と 影響の背景 ――第Ⅰ巻『初期論集』には、ヴェイユが哲学修業時代に書いた論文が収められています。 冨原 一九二五年から三一年、ヴェイユが一六歳から二一歳までの学生時代に書いたものですが、わたし自身、これまでなかったほど難しい翻訳でした。 ... 【現在、図書新聞を定期購読されている方】 から「ご契約者のお名前」「郵便番号、ご住所」「メールアドレス」「ID・パスワード新規取得」の旨をご連絡ください。 【定期購読されていない方】 定期購読契約が必要です。 こちらから をしてください。 |
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