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評者◆竹原あき子
3ヵ月の幼児になぜ本が必要か
No.3041 ・ 2011年12月10日
550冊の子ども向けの本すべての装丁やページをカラーで見せながら分析解説し、子ども部屋の書棚の充実のさせかた、あるいはクリスマスの贈物のアイディアを提供する楽しい本が『子どもの本を探してます――誕生から7歳まで』だ。子ども向けの本は毎年8000冊出版されるというが、その中から何をどう選べばいいかを、著者の専門的な視点で紹介する。年齢別(誕生から、2歳から、4歳から、6歳から)、テーマ別(生死のような大切な疑問、学びを助ける、枕元で読む、悲しみ・喜びを語る、一緒に笑う、世界の発見、クリスマスを待つ)、そして本の形式別(シリーズ、CD、玩具本、アート本)というように。
興味深いのは、生まれて3ヵ月の幼児になぜ本が必要か、という単純な疑問に「幼児に必要なのはリズミカルな刺激だ。言葉やイメージのリズムは刺激となり身体を目覚めさせる。玩具の間に本を入れまぜ本を身近なモノにしよう」と、文学的な意味とは別の次元で本をとらえるところだ。しかも語って聞かせる両親へのアドバイスとして「読みながら著者が選んだ単語が気に入らなくなり、別の単語に変えたくなる。でも著者は選び抜いた単語を使っています。著作に忠実に読むことで、貴方は新しい表現や言葉を知ることになります」と忠告する。後半では、書店案内、図書館案内、子どもの本専門の研究機関の案内、ウエブサイトと出版社案内、そして著者、司書、書店主などへのインタビューがページを飾る。 子どもの本を評論することの面白さに気づかせ、1940年代から2010年まで70年間にわたって出版されてきた子どものための本を現代の眼で眺め直す機会にもなる、魅力的な本だ。 ▼Sophie Van Der Lindenソフィー・ヴァン・デル・リンデン著『子どもの本を探してます――誕生から7歳まで』2011年刊、ガリマール ジュネス (和光大学名誉教授・工業デザイナー) |
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