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評者◆本橋成一
いのちを奪い奪われる、その瞬間――写真を撮るということは「思い」。あの人に会ってみたい、あそこに行ってみたいという「思い」
屠場
本橋成一=著 鎌田慧=解説
No.3031 ・ 2011年09月24日




 すごい写真集だ。「おそらく日本の屠場の写真集として最初のものである」ということが解説にも書かれているが、そういった歴史的背景を抜きにしてもすごい。圧倒的だ。ページを捲るたびにそこに詰まった音が、声が、温度が、湿度が、触感が、そして静寂が、今にもこちらに飛び込んでくるようだ。本橋成一氏にこの写真集ができあがるまで、そしてこれからのことについて話していただいた。(東京・東中野にて。聞き手・鎗田淳〔本紙編集〕)

▼本橋成一(もとはし・せいいち)氏=写真家、映画監督。一九四〇年東京都生まれ。一九六八年写真集『炭鉱〈ヤマ〉』で第五回太陽賞受賞。一九九八年写真集『ナージャの村』により第一七回土門拳賞受賞。同名のドキュメンタリー映画も国内外で高い評価を受ける。写真集に『サーカスの時間』『バオバブの記憶』など、映画監督作品に『アレクセイと泉』『ナミイと唄えば』などがある。

◎時間をかけて「思い」と向き合う
 ――本橋さんは二十数年前から大阪・松原市の屠場を撮り始めたわけですが、どんなきっかけで撮り始め、どのように向き合っていったのでしょうか。
本橋 1986年に「人間の街」(シグロ)というドキュメンタリー映画のスチールカメラマンとして携わったのが屠場を撮るきっかけです。それと同時期に池袋西...







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