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評者◆大澤真幸
3・11の正義論――われわれは今こそ、正義の理論を研究しないわけにはいかない
正義論 改訂版
ジョン・ロールズ著、川本隆史/福間聡/神島裕子訳
No.3022 ・ 2011年07月16日




 昨年11月に、アメリカの哲学者ジョン・ロールズの記念碑的大著『正義論』の、川本隆史・福間聡・神島裕子の三氏による新訳が、出版された。ちょうど、もともとロールズ批判で専門家には知られていたマイケル・サンデルの巧みな講義がNHK教育で放映され――またその邦訳テクストがベストセラーになっており――、正義論が流行していたときで、長年かけて準備してきたロールズの新訳の出版の時期としては、絶好のタイミングだったと言えるだろう。何が正義であるか、あるいは善い社会とはどんな状態なのかを根本から再考しようという強い集合的な情熱が、今まさにこの国に存在していることは、正義を主題とした著作が他にも陸続と出版されている状況だけからでも、容易に確認することができる。
 だが『正義論』を初めとする、正義に関する著書を時代に適合的なものにした要因は、サンデルの講義をきっかけとして形成された流行というコンテクストだけではない。これらの著書を時代にとっての真の必然としたのは、事前にあった流行以上に、事後に起きた出来事である。事後の出来事とは、2011年3月11日の大津波と、そこから始まる原発事故である。これらの出来事が、われわれにどうしても問いかける。正義とは何か、と。その問いにあらかじめ提出されていた回答とし...







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