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評者◆原武史×大木茂
「鉄道の原点」とは何か――時代の「陰翳」をも切り取った写真集:対談 原武史×大木茂 写真集『汽罐車』(新宿書房)をめぐって
No.3016 ・ 2011年06月04日




▼大木茂写真集『汽罐車――よみがえる鉄路の記憶 1963‐72』3・3刊、25cm×25cm 一六四頁・本体三八〇〇円・新宿書房

 「遅い」よりも「速い」が善しとされ、「生活」よりも「効率」が優先される社会に私たちは生きている。ただ生きているだけでなく、私たちは多かれ少なかれそのような社会を推進する一翼を担ってきた。写真集『汽罐車』(新宿書房)の著者・大木茂氏はそうした社会を「使い捨て物質文明」と呼び、そこで淘汰されたものの代表例として蒸気機関車をあげる。ありとあらゆる面での反省や問い直しが喫緊の課題である現在、本写真集をめぐり、著者の大木氏と、政治学者で鉄道関連の著作も多数ある原武史氏に対談していただいた。(対談日・4月15日、東京・神田神保町にて。〔須藤巧・本紙編集〕)

SLを撮ると同時に
時代を撮る

原 最近の鉄道ブームは、地図や写真やデータに偏っているというか、わかりやすさ、ヴィジュアルを追求するあまり、鉄道と人間の関係を深く抉るような力が欠けているんじゃないかと思っていました。ところがその見方について、いま重大な修正をしなければならないと思っています。というのは、大木さんのこの写真集は、近年氾濫しているようなヴィジュアル的にわかりやすいものとまったく違ったからです。写...







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