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評者◆ベイベー関根
“GO IN!\"すぎる…寝たの? マン…「さ、いいな」(揉んだ!)「いい…」サク!タマちく.『殺し屋さん 春輝セレクション』(本体六四八円、双葉社アクションコミックス)
No.2960 ・ 2010年04月03日




 うあ~、よく寝た。
 さて、今回はちょっと前のものになっちゃって申し訳ないが、去年の年末に出たタマちく.『殺し屋さん』4巻と『殺し屋さん春輝セレクション』をとりあげるぞ。オビには「累計50万部を超える大ヒット」とか書いてあるけど、ホントかね!? これが大ウケするとしたら、たしかにやっぱりタマちく.の「ちく」こと春輝の絵によるところが多いのかもな。
 その話にはまた後からもどってくるとして、さて、この『殺し屋さん』、『B.B.Joker』でもギャグ漫画の原作・作画分業システムを採用して見事な成果をあげた「タマちく.」のタマこと一條マサヒデと前述の春輝の合同ペンネームによる四コマギャグだ。
 頼まれればどんな相手でも殺す(逆に頼まれない相手は絶対に殺さない)イケメン殺し屋、正体不明の殺し屋を逮捕すべく地道な捜査を続けるデカ長、殺し屋を乳の、おっと股間違いた、父の仇としてつけ狙う女子高生(いや、もう学校は止めたのか)、大きくなったら殺し屋になりたいと弟子入り志願する男の子……といったキャラクターたちが繰り広げる、心底バカバカしく(ホメことば)、なおかつムダにエロい(ホメことば)素晴らしい作品だ!
 どのタイミングでとりあげようかとずっと思ってたんだが、今回第4巻と同時に、「ムダにエロい」方のネタが満載の「春輝セレクション」が出たので、まー今だろと決心した次第也。
 さっきはウケてるとしたら絵のせいだろうなんて失礼なことを書いたが、はっきりいって、この作品の独自さは原作一條のギャグセンスにあるね! とにかく作品全編これ強引きわまりないダジャレとくだらなすぎる下ネタの連発だ! そのダジャレをやるためだけにそれまでの3コマ使ってたんかい! と脱力しつつもツッコまざるをえない用意周到なネタふりには失爆笑を禁じえまい! せっかくなんで、ちゃんとネタも紹介したいんだが、どれもこれも字数を喰うネタばっかなので、とりあえず店頭で確認してくれ!
 しかし、正直、こういうネタは読者を選ぶには違いない。それがちゃんとヒットしているというならば……すまん、さっきいったばかりでその舌の根も乾かぬうちにというやつだが、この作品の独自さはやっぱり原作一條のギャグセンスと春輝の流麗な絵の組み合わせにあるといい直しとこう!『B.B.Joker』でもそうだったが、とにかくネタと絵のギャップに何度笑わされたことか。『殺し屋さん』でも、このムダにエロい(しつこい)巨乳でミニスカの女子高生がこれだけ魅力的に描けていなければ、掲載誌が『漫画アクション』だけに、累計50万部には及ばなかったろうことは明白だな!
 一方、JKネタばかりでなく、コワモテのデカ長と殺し屋との知られざる心の交流を描く系列も、背筋がゾワゾワすること請け合いだ! 関係ないが、本連載では市川春子『虫と歌』はとりあげないのでそのつもりで!
(セックスシンボル)







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