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評者◆高山 宏
新世紀のレトリケーの誕生――この半世紀の批評ブームの本質に関心ある人々は必読!
イメージの修辞学――ことばと形象の交叉
西村清和
No.2959 ・ 2010年03月27日




 ロラン・バルトの事故死は少し遠いこととしても、フーコー病没、ドゥルーズ自殺にデリダ、ボードリヤール今は亡く、そして批評の季節の幕あけ役だったレヴィ=ストロースの死をもって熱気の終りがいよいよ実感となりつつある。次は何? というさもしい輸入業者・消費者根性にいやでも一息入り、結局この半世紀の息せききったような批評ブームって何だったのか冷静に総括し、次につなげてくれるような仕事が出てきてよいタイミングだと思っていたところに田中純『都市の詩学』、『政治の美学』と競い合うように西村清和氏の大冊が登場してきた。処女作『遊びの現象学』(一九八九)以来、笑い、視線、虚構、現代芸術、ゲームといった一連のテーマに壮大な哲学的背景を見ようとしてきた著者ではあり、十七・十八世紀を中心に古今東西の文学・美術・映像の歴史全般を、この半世紀の批評ブームの重要作品を通して検証しようとすると聞くだに質量ともに大著ならざるはない。大判五百ページに、天才的美学者の十年の研鑽が充満。いかに徹底し周到を極めた記念碑的著作であるかは目次を一瞥すれば分かる。「ことば」と「イメージ」の関係を通して近現代を語り抜いた美学書ということでは、アンドレアス・キルヒャー『マテーシスとポイエーシス』(二〇〇三)に匹敵する新千年紀劈...







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