『日本の童貞』（文春新書）で華々しくデビューした新進気鋭の社会学者、澁谷知美氏の新しい著作『平成オトコ塾』が筑摩書房より刊行された。平成男子いかに生きるべきか……。澁谷氏に話を聞いた。聞き手はライターの富山由紀子氏にお願いした。（インタビュー日・１１月１２日、東京・早稲田大学にて〔須藤巧・本紙編集〕）

▲澁谷知美（しぶや・ともみ）氏＝１９７２年大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部卒、東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学（教育社会学）。現在、東京経済大学現代法学部准教授。社会学・教育社会学専攻。著書に『日本の童貞』などがある。

○二重につらい男子への「愛」
　――澁谷さんの前著『日本の童貞』（文春新書）の出版は六年前でしたね。
澁谷　六年は長いですよね。「私は六年で一冊の女なんだ」と今回思いました（笑）。筑摩書房の「双書Zero」シリーズの編集長とは以前から知り合いで、男向けジェンダー本はずっと書きたいと思っていたので、その意思を伝えたところオッケーが出ました。書きたいものを書かせてもらえましたね。
　――表紙がしりあがり寿さんです。
澁谷　みんな第一声、「表紙がいい！」と。内容は二の次。でも全然悔しくないよ（笑）。
　――確かにいい表紙です！　『平成オトコ塾』というタイト...






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