書評/新聞記事 検索  図書新聞は、毎週土曜日書店発売、定期購読も承ります

【重要なお知らせ】お問い合わせフォーム故障中につき、直接メール(koudoku@toshoshimbun.com)かお電話にてバックナンバー・定期購読の御注文をお願い致します。

評者◆鴻農映二
韓国舞踊の殿堂、 漢陽大ウリチュム研究所――続々、人材輩出
No.2942 ・ 2009年11月21日




 韓国は、詩と舞踊が盛んな国だ。
 今回は、そのうちの舞踊について述べる。
 いま、大きな吸引力になっているのは、どうやら、漢陽大学のウリチュム研究所らしい。ウリチュムのウリは、「わたしたちの」「わが国の」という意味で、チュムは、「踊り」「舞踊」だ。
 今回、「芸術的談論で見る韓・中・日 地域文化再照明――京畿道編」という、国際シンポジウムが開かれた。慶尚道編(2007)、忠清道編(2008)に続く、3回目の試みだ。
 地方自治体をからませてのイベントで、ちゃっかり、そこの助成金も獲得しているらしい。小津安二郎お気に入りの女優、原節子(あの、絶世の美女!)に、所長の金雲美女史は似ている。体格も、原節子に似て大柄だ。
 思わず、懐ろに飛び込みたくなったが、おっとっと、日本代表(?)の発表者に指名されては、そうもいかない。きちんとしなくちゃ。
 私は、鎌倉と開城を比較し、発表を終えた。どちらも古都であり、観光地だ。開城は、いまは、北の領域だが、時代によっては、京畿道だった。
 この研究所で感心したのは、年3回、発行している論文集への原稿募集だ。二百字で百枚前後、審査料を受け取るが、優れた論文には、「研究奨励費」の名目で賞金を支給する。掲載論文は、相当の水準だ。末尾には、投稿日、審査日、審査完了日が明記されている。
研 究委員は、十八名で、専攻は、哲学、生体工学、電子通信コンピュータ工学、新聞放送学、歴史学、国文学、応用美術、衣類学、観光学、国楽、細胞学、など。
 これだけ網羅すれば、もう言うことはない。
 そして、なによりも、嬉しいのは、舞踊学科の若くて美形の踊り子たちが、動員されることだ。私は、なにやら、お花畑に迷い込んだ気になった。
(韓国文学)







リンクサイト
サイト限定連載

図書新聞出版
  最新刊
『新宿センチメンタル・ジャーニー』
『山・自然探究――紀行・エッセイ・評論集』
『【新版】クリストとジャンヌ=クロード ライフ=ワークス=プロジェクト』
書店別 週間ベストセラーズ
■東京■東京堂書店様調べ
1位 マチズモを削り取れ
(武田砂鉄)
2位 喫茶店で松本隆さんから聞いたこと
(山下賢二)
3位 古くて素敵なクラシック・レコードたち
(村上春樹)
■新潟■萬松堂様調べ
1位 老いる意味
(森村誠一)
2位 老いの福袋
(樋口恵子)
3位 もうだまされない
新型コロナの大誤解
(西村秀一)

取扱い書店企業概要プライバシーポリシー利用規約