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評者◆黒古一夫
「生の現場」を捉える立松文学――『立松和平全小説集』(全三〇巻、勉誠出版)をめぐって
青春の輝き
立松和平
立松和平全小説 全30巻 (12・15刊行開始)
立松和平
No.2940 ・ 2009年11月07日




 第一巻が一二月に刊行され、二年半後の二〇一二年四月に全三〇巻の刊行が終了する予定の『立松和平全小説』(第一期九巻 第二期一一巻 第三期一〇巻 A5判 九ポ二段組 各巻平均四五〇頁)、ここには文壇的処女作と言われる『途方にくれて』(七〇年)以前の、立松が早稲田大学在学中に所属していた「文章表現研究会」の仲間と出した同人誌「むむむ」に掲載した『溜息まじりの死者』(六八年執筆)などの「習作」から、最新作の『人生のいちばん美しい場所で』まで、立松和平が四〇年にわたって発表してきた長短合わせて二二一の作品が編年的かつテーマ別に収められている。
 小説の執筆以外にエッセイ、評論、ルポルタージュ、紀行文、講演など多岐にわたる活動で知られている立松には、これまでその著作をまとめたものとして四五編の短編から成る『立松和平自選短編集』(九一年 スコラ刊)と、国内各地に取材した紀行文を集めた『立松和平 日本を歩く』(全七巻 〇六年 勉誠出版刊)がある。今回のものは、表題通り全ての小説を集めた「小説全集」である。活字離れや出版不況が叫ばれ、「純文学」の凋落も激しいと言われる今日の文学状況下にあって、このような全三〇巻もの「個人小説全集」を刊行する版元には、全巻の編集を任され、かつ全巻に「解説」と「...







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