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評者◆武石和実ほか
特集 薩摩の琉球侵攻400年を考える――「薩摩の琉球支配」というテーマの炎上
No.2920 ・ 2009年06月06日




 去る五月九日、沖縄県立博物館・美術館講堂において、シンポジウム「薩摩の琉球侵攻400年を考える」(同館主催)が開催された。五〇〇人を超える聴衆が参加し、活発な討論がくり広げられた。このシンポジウムで行われた各報告と、パネルディスカッションの要旨を収録する。(編集部)

イントロダクション――千載一遇の機会

武石和実
 1609年琉球王国は島津3000の軍勢に蹂躙され、時の中山王尚寧は虜囚の人となって鹿児島に連行され、更に江戸へと送られていった。
 この1609年の事件は琉球史上の一大転機となるものであり、中世的世界の古琉球から中国と島津へのいわゆる両属体制下の近世琉球への転換点であり、更に明治12年の琉球処分への起点となるものでもあった。
 400年前のこの事件、島津の琉球侵略は沖縄の人々の心の中に重い影となって残り、様々な機会に思い起こされ、また関係づけられて、対大和との関わりの中で怨念にも近い観念としてとらえられてきたといえよう。
 しかし、この事件が歴史研究の課題として正面から俎上に載せられることは少なく、近年になって紙屋敦之、上原兼善等によってとり上げられるようになったに過ぎない。
 400年という節目の年を契機に、改めて島津の琉球侵略を正面から見据えて論議し、その...







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