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評者◆木村朗
R・ユッセラー著『戦争サービス業』を読む 戦争民営化の本質とは――本格的な軍産複合体が登場しつつある日本にとっても喫緊の課題
戦争サービス業――民間軍事会社が民主主義を蝕む
ロルフ・ユッセラー著 下村由一訳
No.2906 ・ 2009年02月21日




 「戦争は最大のビジネスチャンスである」とも言われるが、今日、世界中で「新しいタイプの傭兵」が暗躍していることはあまり知られていない。冷戦終結後の世界で戦争の民営化と軍務の外注化・民間委託が経費節約と業務の効率化を口実に急速に進められた結果である。彼らはかつての一匹狼の傭兵とは違って、れっきとした会社職員であり、直接に戦闘に参加する戦争屋ばかりでなく、武器取引を行う商人はもちろんのこと、敏腕マネージャーやコンピュータ・エンジニアから、衛星放送の専門家までいる。軍事関連の多くの活動は通常のサービス業になったのだ。
 例えば、イラクだけで約3万人の民間兵士が活動しており、その数は米軍に次ぐ第二の規模の「軍隊」であり、他のどの同盟国よりも多いという。ここ数年間で彼らの活動の場は地球上の160カ国におよび、常時待機中の人員数は世界中でほぼ150万人と推定される。ここ数年で数千人の「新しいタイプの傭兵」が殺され、数万人が負傷したと言われる。米軍による大量虐殺の舞台となったイラクのファルージャで最初に殺された4人の民間兵士は、民間軍事会社ブラックウォーターUSAに所属する社員で、全員がアメリカ選り抜きの元特殊部隊メンバーであった。また、アブグレイブ刑務所でイラク人捕虜に虐待・拷問を行った...







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