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評者◆O
『遠野物語』に現れる相異なる柳田国男像――民俗学と経世済民の学のはざまで
柳田国男入門
鶴見太郎
柳田国男――『産業組合』と『遠野物語』のあいだ
藤井隆至
No.2891 ・ 2008年10月25日
柳田国男の『遠野物語』は、数多くの読者に愛されてきた物語である。しかし、鶴見太郎著『柳田国男入門』によれば、この『遠野物語』ほど素材として扱いにくく、特異な位置を占める書はないという。なぜなら、「物語」と銘打たれているからであり、柳田が書いた農政学の論考はもとより、後に書き継がれた民俗学の著書と同じ目線で論じることが難しいからだ。
柳田が佐々木喜善のことばを「感じたるまま」に書いたこの物語は、『柳田国男入門』が指摘するとおり、遠野郷に昔から伝承されてきたものであり、すでに『遠野物語』として書かれる前から「“原・遠野物語”ともいうべき民譚」が伝承されていた。柳田はそれを、虚飾ない文体で書いた。 それは、「近代の道徳という暗黙のうちに設けられた尺度」から離れることによって、つまり対象をいたずらに分析するのではなく、「感じたるまま」に記述することによって生まれた物語だった。「ザシキワラシ」や「オシラサマ」などの怪異な現象に目を奪われてばかりいてはならない。実はそれらの多くは、ここにしるされた遠野の地勢や地名の由来、家の間取りなど、日常生活に関する記述のはざまに配置されることによって、はじめて鮮やかさと奥行きの深さを増すからである。 つまり、近代の分析的な方法によって内面をえぐ... 【現在、図書新聞を定期購読されている方】 から「ご契約者のお名前」「郵便番号、ご住所」「メールアドレス」「ID・パスワード新規取得」の旨をご連絡ください。 【定期購読されていない方】 定期購読契約が必要です。 こちらから をしてください。 |
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