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評者◆米田綱路
日ソ・日ロ貿易に尽くした先人たちのあゆみと回想――さまざまな歴史的側面が浮かび上がる
日ソ・日ロ経済交流史――ロシア・ビジネスに賭けた人々の物語
日ソ・日ロ経済交流史出版グループ 編著
No.2888 ・ 2008年10月04日




 戦後日本とソ連の貿易は、占領下の一九四六年、GHQの管理貿易時代にまでさかのぼる。それから一九五六年の日ソ国交回復を経て、隆盛期の七〇年代、そしてソ連崩壊という激動の時代をくぐって、日ロ貿易の現在にまでいたる。こうした半世紀以上にわたる経済交流史をたどると、そのあゆみは壮観である。そこには、貿易実務に携わった日本の商社マンたちの試行錯誤があり、言い尽くせぬ苦闘があった。
 本書は、日ソ・日ロ経済交流史を記録し、貿易に携わった人びとの回想を編んだ一書である。今井敬・元経団連会長を代表に、芦田昭充・経済同友会副代表幹事、安西邦夫・日ロ経済委員会委員長など、財界を代表する発起人をそろえ、「時代背景」と「忘れえぬ思い出」、「トピックス――半世紀の軌跡」からなる重厚な記録集に仕上がっている。貿易のみならず、日ソ・日ロ交流のさまざまな歴史的側面が浮かび上がってくる。
 GHQの管理貿易時代、日ソ間では樺太炭の石炭取引などが行なわれていた。しかし、冷戦の進行とココム設立により、対共産圏との貿易は厳しさを増した。それが変化するのは、スターリンの死後であった。
 転機は一九五六年、フルシチョフによるスターリン批判と、日ソ国交回復による両国の関係構築が前進した時からである。鳩山首相とブルガーニン...







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