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評者◆今村楯夫
『マルコムX事典』を読む マルコムXがいかに「統一」と「連帯」を説くに至ったか――残されたメッセージを正確に捉える「とき」
マルコムX事典――アメリカの人種問題を理解するために
ロバート・L・ジェンキンズ/エムファニア・ドナルド・トライマン編著 荒このみ訳
No.2888 ・ 2008年10月04日




 ときは2008年8月最後の週。アメリカの東部、ヴァーモント州の小さな町バーリントンのホテルの一室で、私は出版されたばかりの荒このみ訳『マルコムX事典』を傍らに置き、『マルコムX自伝』(浜本武雄訳)を読み返していた。自伝の中に出てくる人びとや団体名などを事典で確認しながら読み進めた。自伝を読み終えた日の夜、8月25日、遙か彼方、コロラド州デンバーで民主党の党大会が開幕され、私はテレビに釘付けになった。
 1960年代の激動の時代を回顧しつつ、2008年という現在時間の中で、ほぼ半世紀の時間の隔たりとアメリカの激変によって、私は眩暈にも似た衝撃を覚えていた。
 4日間に亘る長く熱い夏の日々、それぞれの州を代表して上院議員、州知事などが現役あるいは前任者を交えて延々と演説が続く。25日はエドワード・ケネディ上院議員がオバマへの投票を呼び掛け、26日候補者指名からすでに撤退したヒラリー・クリントンが舞台に立つ。民主党の団結によって大統領候補オバマを支えることを訴え、敵対する共和党候補者ジョン・マケインはブッシュ政権の継続に過ぎないことを訴える。27日、クリントン前大統領。民主党の改革と未来のアメリカを語る。やがて党大会は最終日の28日を迎え、いよいよ大統領候補を指名する夜がやってき...







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