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評者◆上村寿幸
21世紀の「革命」がここに――ZAZEN BOYS新譜『ZAZEN BOYS 4』を聴く
ZAZEN BOYS 4
ZAZEN BOYS
No.2887 ・ 2008年09月27日




 思えば遠くへ来たもんだ、などという言葉が口をついて出る。ナンバー・ガール解散から6年、ザゼン・ボーイズのデビュー・アルバム発表から4年、今回のザゼン・ボーイズの4枚目となる新譜を聴いていると、まるで彼らがポピュラー音楽史的に「逆行」したかのような印象を受ける。重厚なバンド・サウンドはやや後景に退き、打ち込みによるテクノっぽい(そう、あくまでテクノっぽい)音づくりが耳に響く。今作にかつてのナンバー・ガールのような「焦燥感」はもはや求めるだけ無駄というものだろうし、あるいはこれまでのザゼン・ボーイズにあったような、触れたら血が出そうなバンド・アンサンブルの全面展開を望んでも、(一部を除けば)肩透かしをくらうことになるだろう。
 では本作はいったいどのような作品なのだろうか。
 冒頭、「くりかえされる諸行は無常 それでもやっぱりよみがえる性的衝動」という、もはやおなじみとなったフレーズが「やっぱり」「くりかえされる」。そのまま聴き進めていくと、「今までの」彼ららしい曲としては、2曲目の「Honnoji」と7曲目の「Taratine」ぐらいで、あとの曲は中期ニュー・オーダー(シングルでいえば「パーフェクト・キス」あたり)、あるいはあの時代の数多のバンドの作品に音色がとても似ている。その意味で、新...







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