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評者◆塚原史
歴史を「さかなで」せよ!――新しい反逆を生み出すためのアンチ・マニュアルとして(完結篇)
反逆する美学――アヴァンギャルド芸術論
塚原史
No.2884 ・ 2008年09月06日




 先週号に引き続き、早稲田大学教授で表象文化論、フランス現代思想が専門の塚原史氏へのインタビューの後半を掲載する。塚原氏は論文集『反逆する美学』(論創社)を刊行した。20世紀のアヴァンギャルド芸術の歴史にレトロではない視線を向けてプレイバックしつつ、「アヴァンギャルド芸術は今なお可能か」と問う氏に話を聞いた。(インタビュー日:7月22日、東京・神田神保町にて。聞き手・須藤巧〔本紙編集〕)


「反逆」は時代遅れな発想ではない

 ――(承前)セックス・ピストルズに代表されるような「パンク」というのがありますね。ダダが「破壊と否定の大仕事をなしとげ」ようとしたのだったら、パンクも「ロックは死んだ。オマエにもオレにも未来なし!」と叫び、ある種の「破壊と否定の大仕事」をしたのでした。パンクが「未来なし!」から始まったんだとすれば、パンクは始まった瞬間にもう終わっていた、という言い方ができます。しかしそんな「アヴァンギャルド」には一抹の「哀しさ」、終末感さえ漂うような気もします。
塚原 「哀しさ」という言葉が妥当かどうかわかりませんが、それは文化や芸術を、思想ではなくて流行やファッションの面から評価しようとする発想ですね。先ほどの話に戻れば、歴史的アヴァンギャルドが毒気を抜かれた過去の...







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