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評者◆セリーヌ・シアマ
十代の女の子の残酷さを内側から描く──『水の中のつぼみ』監督インタビュー
水の中のつぼみ
セリーヌ・シアマ監督
No.2876 ・ 2008年07月05日




 本作『水の中のつぼみ』がデビュー作となる、若きセリーヌ・シアマ監督が先ごろ来日した。その折りにインタビューした。(聞き手・須藤巧〔本紙編集〕)


 ――デビュー作の日本公開おめでとうございます。本作では、十代の女の子の残酷さを内側から描く狙いがあるということですが、その「狙い」とは何でしょうか。
シアマ まず、女の子を対象とした映画を描きたかったのです。百年の昔から映画で女の子は描かれていますが、男性が語る場合が多いので、私は女性の視点で若い女の子を描きたかった。それゆえに、この映画では男性や大人のプレゼンスがほとんどないんですね。ですからこの映画を観ている人は強制的にと言ってもいいほどに、一五歳の女の子たちに自分を重ねてみることになるわけです。
 残酷さを描くというより、そして思春期の女の子の世界という非常にミステリアスで霧に包まれているようなファンタジーを描くのではなくて、正面からその実態を捉えて観察するような描き方をしたかったんです。そして彼女たちが持っているいろんな疑問に恐れずに答えたかった。その中には残酷さも入ってくるということなんですね。
 ――監督は、「まだ何者でもない自分を意識した」出来事としてシンクロナイズドスイミング(以下、「シンクロ」)があったとおっしゃ...







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