まず映画を観てから
議論して欲しい
　――「反日」「反靖国」映画だと決め付け、上映を妨害する動きがあり緊迫していますが。
李　この映画をめぐって、いろんな立場の人からいろんな意見が出てくるのは当たり前だと思うんですね。戦後、何十年もの間きちんと解決されずに来た問題ですし、この映画の中でも考えの違う人が衝突しているわけですから。ただ、それが変にナショナリズムを煽って極端な反応として出てくるのは避けたい。私はひとつの問題提起をしているわけですから、まず映画を観てから議論して欲しいということはありますね。
　――「反日映画」に（文化庁）芸術文化振興基金が「助成金」を出すのはけしからん、というようなイチャモンをつけている国会議員もいるようですね。
李　（文化庁）芸術文化振興基金の助成金は、完成した作品を判断した上で出ているものなんですね。映画を観ることもなく自分の意見と違うようだということでクレームをつけるというのは、よくわかりません。だから、全国会議員に招待状を送って、観てもらおうという試写会をやることになりました。観てもらえば「反日」などというのではなく、靖国神社という場所、空間についての映画だということがわかって貰えると思っています。
　――靖国神社についての映画を撮られることになっ...






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