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評者◆対談 森達也×姜尚中
死刑、この空虚なる制度
死刑
森達也 著
朝日出版社
No.2863 ・ 2008年03月22日




 三年以上の取材期間を経て『死刑』を上梓したばかりの森達也氏が、姜尚中氏と死刑をめぐる対談を行った。様々なイメージを与える死刑という言葉──しかし少しでもそのイメージを具体化しようとすれば、それはイメージでしかなく、その内実について何も知らないことに多くの人が気づくのではないだろうか。死刑をめぐって繰り広げられた対談の模様を、再構成して伝える。(対談日・一月一九日、東京・神宮前にて/小山晃・本紙編集)
※この対談は青山ブックセンター本店の主催で行われ、同店にご協力いただきました。

なぜ不可視なのか

姜 この『死刑』は、論理的に突き進めていくと、どんなに探しても死刑制度を存続させる合理的な理由はない、しかし死刑に対する論理的反論がひとしきりあったとしても、何年にも亘って状態は同じままで、むしろ現在の世論からすると、死刑という制度について賛成する人が上回っているといった状況を描き、最終的には論理から情緒、最後は本能というところに跳躍して、そこにこの制度に対する森さんの思いをまとめ、着地点を見出しています。読後感としては今までなかった筋の運びで、森達也という人のポジションをよく表していると思います。つまり死刑に反対なのか、賛成なのかではなくて、ゆらいでいる。そのゆらぎの部分が、読...







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