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評者◆内藤朝雄氏インタビュー
社会の問題を映し出す染色液
No.2858 ・ 2008年02月16日




 『〈いじめ学〉の時代』を上梓した内藤朝雄氏に、いじめとその現象をめぐり、またそこから見えてくる社会とその問題について話をうかがった。(インタビュー日・12月28日/聞き手・小山晃〔本紙編集〕)

いじめを研究するということ

 ――内藤さんは、いじめというものをどのように捉えているのでしょうか。
内藤 『いじめの社会理論』で、いじめの定義を行いました。他人が苦痛に思えば何でもいじめだという風潮があり、他の論者や関連組織の定義にもそういう風潮が影響していますが、私はそれはまちがっていると思います。「女性が不快に思えばセクハラだ」「相手が苦痛に感じればいじめだ」というのは、めちゃくちゃな論理です。必ずしも相容れるとは限らない多様な生のスタイルを生きる者たちが、侵害することなく(そして、べたべた共生することを強いられることなく)適度に距離をおいて共存することが、自由な社会の基本的な枠組みです。自分の生き方に照らし合わせれば醜いと感じる生き方をしている人が目の前にいて、その存在感を身近に感じるだけで不快だったり、苦痛だったりするのは当然のことです。嫌いな人(特に生理的な嫌悪感を感じる人)は、目の前にいるだけで苦痛なのです。距離をとる自由、つまり「なかよくしない」自由を保障しながら、そ...







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