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評者◆上野昂志(聞き手‥高崎俊夫)
ファルスと闊達さ
ものみな映画で終わる──花田清輝映画論集
花田清輝 著
清流出版
No.2846 ・ 2007年11月17日




 批評家・花田清輝の魅力とは何か。このほど『ものみな映画で終わる──花田清輝映画論集』(清流出版)が刊行された。本書に集められた映画に関するエッセイを辿るだけでも、ジャンル、時代、個という枠に捉われない多層的で豊穣な言葉の世界の営みが見えてくる。本書に序文を寄せている上野 志氏に、花田の映画論、批評への構えなどについて、お話をうかがった。聞き手は本書を編集した高崎俊夫氏にお願いした。(編集部)
一つの結論に行き着くのが
いかほどのものか
 ──今回、花田清輝の映画論集を編んだのは、まず、花田の本が殆ど絶版で、手に入らないこともあり、若い世代に読まれていないのは残念だなという思いからでした。僕は前に松本俊夫さんの『映像の発見』『表現の世界』を復刻したのですが、その意図の一つには蓮實重彦さんの映画批評が、ある時期から絶大なる影響力を持ち始め、一部には彼の批評だけを金科玉条のごとく奉ってしまう傾向があって、それがずっと気になっていたからです。蓮實さんのような批評が出現した背景には、それ以前に、松本さんや山田宏一さんをはじめとする豊かで多様性に富んだ映画批評の歴史があることも知ってほしいという思いもありました。最近では、蓮實さん自身も、複数の批評家を読むことの大切さを力説していますしね(...







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