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評者◆添田馨
暗黒の時代から漆黒の世へ⑯――構造としての〝アベシンゾー〟⑧
No.3387 ・ 2019年02月16日
■何度でも言うが安倍晋三は総理の椅子に座る資格のない人間だ。それがいまだ居座り続けていることに、私の怒りは向けられている。第二次安倍政権になって以降、この国で進行したのは、ひと口で言えば“統治機構のスラム化”とも呼べる事態だった。森友・加計問題における公文書改ざんや関係者の虚偽答弁もそうだし、この度の厚労省による違法統計問題もそうだ。国会や政府機関の実務レベルで、嘘や隠蔽、違法行為やデタラメが蔓延しているではないか。その最大の元凶が安倍総理であると私は踏んでいる。
怪物的な空虚――これがアベシンゾーの正体である。彼の公的な発言の中に、真実が果たしてひとつでもあっただろうか? TVの討論番組で「あそこ(辺野古)のサンゴは移している」(2019年1月6日)と発言したなどは記憶に新しいが、有名なところでは「(福島の)状況はコントロールされています」(2013年9月7日、東京五輪招致会場・原文英語)や、「私や妻が関係していたら総理も国会議員も辞める」(2017年2月17日、衆院予算委員会)といったように、嘘、嘘、嘘のオンパレード。しかもそこに罪悪感は微塵もない。 であるならば「憲法改正に向けて頑張っていく。それが私の歴史的使命だ」(2013年8月12日)といった地元後援会での非公式発言も実は嘘だったのだろうか、という疑問が湧く。否まさかそんなことはあるまい、憲法改正は祖父・岸信介から手渡された安倍総理の悲願ではないか……という声が事実私にも聞こえてくる。だが、最近、私は考えを変えた。この男の言葉にひとつとして真実がない以上、憲法改正にまつわる発言だけが彼の真実であろうはずがない。これすらも、実は極右の支持者たちに向けたポーズだけの嘘八百なのではないか。だとしたら一体、アベシンゾーという存在とは何者なのか……。 いっそのこと“卑業議員”と“法匪弁護士”と“忖度官僚”など、スラム住民らによって担がれた、修繕不能の“自動ウソツキ機”と呼んでみてはどうだろうか。 (つづく) |
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