書評/新聞記事 検索  図書新聞は、毎週土曜日書店発売、定期購読も承ります

【重要なお知らせ】お問い合わせフォーム故障中につき、直接メール(koudoku@toshoshimbun.com)かお電話にてバックナンバー・定期購読の御注文をお願い致します。



同人誌時評
人の世の孤愁と諦念を描く堀江朋子の小説(「文芸復興」)――岩谷征捷の散文詩を思わせる北の町を舞台とする小説(「境」)、憂国・反戦を叫ぶ詩歌群 志村有弘
昭和35年の神戸を舞台に、優れた表現力を示す渡辺孔二の「通り道」(「播火」)――富山藩の廃仏毀釈を綴る佐多玲の力作歴史小説(「渤海」) 志村有弘
戦争体験世代と体験しない世代との衝突(「現代短歌」)――全部で63編、百号記念の「掌編小説特集」(「全作家」)、土着の言葉を使って地方を浮き彫りにする定道明の小説(「青磁」) たかとう匡子
きたいことを書く、そこに同人雑誌の存在意義がある――車谷長吉の追悼特集を組む「脈」。悲惨な戦争体験を綴る詩歌群 志村有弘
戦後七十年を一望する明確な平林敏彦のエッセイ(「午前」)地霊に振り回されている谷崎潤一郎が面白い(森真沙子、「谺」) たかとう匡子
青春の悔いと文学仲間の苛烈な人生を綴る立花健の現代小説(「九州文學」)――幕末の画家を描く柴田宗徳の歴史小説(「流氷群」)。戦争反対を叫ぶ詩 志村有弘
戦争を原体験で語り得る世代が最後の時間に立ち合っている節目――特集「戦後七十年」(『民主文学』)、特集「多喜二『党生活者』を戦後70年に読む」(『星灯』) たかとう匡子
〈老〉・〈病〉・〈死〉の文学――老いの日々と心境を綴る矢野健二(「残党」)、おのれの道を歩み続けた男を描く本宮典久(「高知文学」)、詩人鈴木政輝を視座とする東延江のエッセイ(「流域」) 志村有弘
同人誌の世界が疲れてきたようにもふと感じる――平林敏彦「『蒼ざめたvieの犬を見てしまった』君へ――田村隆一から三好豊一郎への書信(1946年)」(『午前』)、樋口良澄(「鮎川信夫と三つの戦後二八――否定の力」(『ミて』)といった、「荒地」の時代を振り返った良作などもある一方で…… たかとう匡子
豊かな構想の時代小説、人の世の哀しみを綴る文学――貧しくも誠実に生きる板木彫師を描く本興寺更の名人芸「彫師」(『文芸中部』)、仇討に一生を捧げた男を視点とする佐多玲の「仇討禁止令」(『渤海』)、牛島富美二の相思相愛の若者の心中譚「翻案 秋色柳落葉―賀美郡柳沢心中事件―」(『仙台文学』) 志村有弘
激動の時代に、詩人たちはどうしたか――かぎりなく詩に近いエッセイ(12人の「わが内なる梶井基次郎」『カプリチオ』)、日本の戦後の現実を書いたことによって孤立した石原吉郎(郷原宏「石原吉郎、岸辺のない海」『長帽子』) たかとう匡子
舞台で役者に演じさせたい大森康宏の名人芸の作品(「殯」『八月の群れ』)首斬人山田浅右衛門を描く大原正義の歴史時代小説の力作(「最後の斬首 山田浅右衛門吉亮遺文抄」『日曜作家』) 志村有弘
五十年前の過去/五十年後の未来――特集「わが第一歌集Ⅰ 昭和三十年~昭和四十九年」(『現代短歌』)、埋田昇二「静岡県で活躍した詩人たち――大正、昭和初期、戦後―静岡県詩人会結成まで(『文芸静岡』) たかとう匡子
南北朝時代の伊予の若武者を描く多嶋海彦の歴史小説の力作(「海の英傑・忽那義範伝 黄金の龍」「海峡」)今野奈津子の娘の父親に対する憎しみと愛を綴る「イガ栗」(「とぽす」)。そして家族・母を綴る作品群 志村有弘
今こそ戦争直後の現実を捉え直すとき――椎名麟三生誕一〇〇周年、没後四〇周年、椎名麟三を語る会創立二〇周年の記念号(『椎名麟三――自由の彼方で』)、長沢とし子「へのかっぱ」(『サボテン通り』) たかとう匡子
忘れ得ぬ戦争の悲惨さが散文に韻文に――関谷雄孝の戦争の残酷さと友の哀しい思い出を描く小説「田端駅 有情」(『小説家』)、春田道博の古本屋の日々の苦闘と鋭い現代批判を綴るエッセイ「古本屋の眼」(『Pegada』) 志村有弘
新鋭の自由さ、年長が語る歴史、同人雑誌の種々――創刊21年で100号を迎えた「船団」、坂本満津夫「昭和文学の傷痕〈プロレタリア文学〉と、その時代」(「文芸復興」) たかとう匡子
登場人物を鮮やかに描き分ける難波田節子の「兄の恋人」(「遠近」)――亡夫や父を恋うる記録・詩と老愁の日々を詠む句 志村有弘
「文学の時代」を書き継いでいく仕事――中島妙子「椎名麟三『赤い孤独者』――三十九歳の遺書」(「姫路文学」)、新名規明「芥川龍之介の長崎」(「ガランス」) たかとう匡子
戦後を舞台に苦学生の姿を綴る力作(永井孝史「贋学生」『碑』)――大掛史子の父への思慕と編集者の温情、そして格調高い追悼詩(『海蛍』『文藝軌道』)、原爆の傷痕や未来への不安を詠む短歌・俳句・詩 志村有弘








リンクサイト
サイト限定連載

図書新聞出版
  最新刊
『新宿センチメンタル・ジャーニー』
『山・自然探究――紀行・エッセイ・評論集』
『【新版】クリストとジャンヌ=クロード ライフ=ワークス=プロジェクト』
書店別 週間ベストセラーズ
■東京■東京堂書店様調べ
1位 マチズモを削り取れ
(武田砂鉄)
2位 喫茶店で松本隆さんから聞いたこと
(山下賢二)
3位 古くて素敵なクラシック・レコードたち
(村上春樹)
■新潟■萬松堂様調べ
1位 老いる意味
(森村誠一)
2位 老いの福袋
(樋口恵子)
3位 もうだまされない
新型コロナの大誤解
(西村秀一)

取扱い書店企業概要プライバシーポリシー利用規約