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文芸時評
理不尽な敗北感を手放すための契機――時間軸と視点を不思議なバランスで織り込んだ「距離、必需品」(岡田利規、『群像』)の興味深い視点 内藤千珠子
言葉をめぐる制度と対峙するために――小説の現在時に言葉の記憶を埋め込む「沈黙と声」(甘糟幸子、『すばる』) 内藤千珠子
作品を未来に開いておくこと――今まで誰も読んだことがないような読書の時空間を軽やかに切り拓きつつある多和田葉子 安藤礼二
文学のゼロ度さえ破壊し、突き抜けていく――「書く」ことの暴力と断片化によって、制度的な束縛を粉砕してしまう中原昌也「悲惨すぎる家なき子の死」(文藝) 安藤礼二
都市の建築と破壊、そしてカオス――時間の生成と消滅、時間の連続と非連続が一つに融け合う朝吹真理子の作品 安藤礼二
「自分」という井戸の彼方へ――「私」を外側から、クールになおかつ根底的に描ききった傑作「作家の超然」(絲山秋子、『新潮』) 安藤礼二
「たわいない」が支える生――言葉のもつ運動性のままに作品が形作られていく「勝手にふるえてろ」(綿矢りさ、『文學界』) 安藤礼二
「性」そのものとなった世界を描き尽くす――「私」という主語以前の世界にたどり着こうとしている「昭和以降に恋愛はない」(大江麻衣、『新潮』) 安藤礼二
新たに構築されていく文学的なバベル――異なった世界を異なった手法で描ききる実験的作品「乙女の密告」(赤染晶子、『新潮』) 安藤礼二
あらためてこの「百年」を問う――表現と生活における自由の問題を提起し、論考ともなりえる内容をあえて荒唐無稽な「小説」の形に結晶させた「アナーキー・イン・ザ・JP」(中森明夫、『新潮』) 安藤礼二
歴史と文学と忘却のあいだで――「自然」のなかに表現を解放し、批評を超え出た文学作品「批評と殺生――北大路魯山人」(大澤信亮、『新潮』) 安藤礼二
「つぶやき」が無限に増殖する世界で――コミュニケーションの未知なる次元が探究される「詩人調査」(松本圭二、『新潮』) 安藤礼二
現代を少女として生き抜くということ――たどたどしいドキュメントにこそ小説の新たな可能性が満ちる(しまおまほ「奄美のマンマーの家で」『新潮』) 安藤礼二
一〇年紀のはじまりに立って――ジャンルの混交の地平に生み出された新たな文学作品の原型(山城むつみ「『ひかりごけ』ノート」『群像』) 安藤礼二
セックスよりエロティックな口づけ――セックスの描写などいっさいないにもかかわらず、エロティックな情感がじわじわと高まっていくのを感じる(黒井千次「高く手を振る日」『新潮』) 齋藤礎英
宗教や死がもたらす「深み」が欠如(赤城和雄「神キチ」『新潮』)、どんな「闘争」が繰り広げられるのか楽しみ(保坂和志「未明の闘争」『群像』) 齋藤礎英
流れと渦――渦の最大の魅力は流れが渦へと変わるその変貌にこそあるとも思う(朝吹真理子「流跡」『新潮』) 齋藤礎英
再哀悼の小説――生者同士の断絶、死者と生者の繋がり(湯本香樹実「岸辺の旅」『文學界』) 齋藤礎英
書簡と平岡正明の死――文学的青春がいきいきと伝えられている「辻邦生・北杜夫 パリ東京往復書簡」(『新潮』)――平岡正明の早すぎる死に文句の一つも言いたくなる 齋藤礎英
題は作品をあらわす――「思ひ切つた技をかけてくる藝と勢ひ」を論じる丸谷才一 ・小林信彦の一篇も、ミステリーの風味を添え、藝の力が感じられる 齋藤礎英








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■東京■東京堂書店様調べ
1位 マチズモを削り取れ
(武田砂鉄)
2位 喫茶店で松本隆さんから聞いたこと
(山下賢二)
3位 古くて素敵なクラシック・レコードたち
(村上春樹)
■新潟■萬松堂様調べ
1位 老いる意味
(森村誠一)
2位 老いの福袋
(樋口恵子)
3位 もうだまされない
新型コロナの大誤解
(西村秀一)

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